ラノベレビュー

見上げるには近すぎる、離れてくれない高瀬さん|恋に落ちるまであと何センチ?

はじめに

仕事が休みになりました。けど、振替なので連続出勤増えました。

どうも、おとーとです。

今回の作品は『見上げるには近すぎる、離れてくれない高瀬さん

女の子の方が背が高いタイプの身長差。距離感0センチというなら、高瀬さんがベタベタに甘えてくるのかなと思いきや、絶妙な距離感を保った作品でした。

今回のレビューは、

  • 書籍概要
  • あらすじ
  • 個人的、主観的な感想
  • この作品の魅力
  • グッときたセリフ紹介
  • web版と書籍版の違い

以下の内容でお届けします。では、さっそくレビューへ。

書籍概要

タイトル:見上げるには近すぎる、離れてくれない高瀬さん(以下、『高瀬さん』)

発売日:2022年9月15日

著者:神田 暁一郎

 <補足情報>第13回GA文庫大賞で『ただ制服を着てるだけ』が大賞を受賞。

イラスト:たけの このよう。

 <補足情報>フリーイラストレーター。PIXIV FANBOX稼働中

あらすじ

身長差20センチ――だけど距離感0センチ

「自分より身長の低い男子は無理」
低身長を理由に、好きだった女の子からフラれてしまった下野水希。
すっかり自信を失い、性格もひねくれてしまった水希だが、そんな彼になぜかかまってくる女子がいた。
高瀬菜央。誰にでも優しくて、クラスの人気者で――おまけに高身長。傍にいるだけで劣等感を感じる存在。
でも、大人びてる癖にぬいぐるみに名前つけたり、距離感考えずにくっついてきたりと妙にあどけない。
離れてほしいはずなのに。見上げる彼女の素顔はなんだかやけに近く感じて。
正反対な二人が織りなす青春ラブコメディ。身長差20センチ――だけど距離感0センチ。

出典:GA文庫/書籍情報https://ga.sbcr.jp/product/9784815616304/

個人的、主観的な感想

よき!でした。

学園ラブコメと言えば高校生が描かれることが多いですが、『高瀬さん』は中学2年生の少年少女の物語です。13,14歳、つまり思春期かつ成長期の心も体も大きく変化している最中の彼らは、いろいろな部分が不安定な時期で、言葉にしにくいモヤモヤやイライラが生まれる難しいお年頃です。

その”不安定さ”が見事に文字に起こされていました。思わず自分の思春期の恥ずかしい勘違いがフラッシュバックしてしまうくらい(笑)。そういう意味では閲覧注意かも?

コンプレックスや悩みを抱える中学生同士の拙くて、でも精一杯な関係は、見ていてちょっと気恥ずかしくなるけど、同時にニヤニヤと揶揄うような気持ちで楽しく読めました。

この作品の魅力

中学生という年齢設定が絶妙

個人的な感想でも触れましたが、やはり中学生っていうのが肝ですね。

高校生って、どこか擦れてたり諦観的なところがあるじゃないですか。でも、中学生の彼らは理不尽に対して強い反抗心を抱いたり、夢見がちな妄想を信じたり、青臭い正義感を捨て切れない、そんなお年頃です。

若い彼らの青春を見れば、現代社会に疲れた人も自然とあの頃の思い出が蘇るでしょう。

(小声)なので、封印したい記憶がある方はご注意を……。

勘違いしたらダメですよ?高瀬さんに注意!!

ベタ甘ではないが、しかしキャッチコピーに偽りなし。

肩を叩いたり、脇腹突いてきたり、無邪気な笑顔を見せられたり。そんなことされたら、俺のこと好きなのかな、って思っちゃうに決まってるじゃないですか!?

自分の心を律しながら、高瀬さんの無意識な攻めに耐えるのだ!

人間らしいキャラクターたち

主人公は身長にコンプレックスを抱いています。しかし、コンプレックスを抱いているのは何も彼だけではありません。悩みなんてなさそうなあの子も、実は似たような悩みを持っている。

美点だけが羅列されない、人間臭くて親近感を感じるキャラクターを、きっと好きになると思います。

グッときたセリフ紹介

特に深い意味の無い言葉も、思春期男子にとっては致命的な威力を持ちます。女性の方は無暗にそれっぽいこと言わないでください。ホントに……期待しちゃうから……。

紹介させていただくのは、高瀬さんの友達の藤本環(ふじもとたまき)のセリフ。

「次も下野君といっしょが良いな」

「下野君、字ぃ綺麗だね」「いいよね。男子で字が綺麗だと」

「じゃ、せっかくだし一緒に帰ろうよ」

「じゃ、ついでにアドレス交換しよ」

出典:見上げるには近すぎる、離れてくれない高瀬さん

え?グッときたの意味が、いつもと違うって?

いいだろ別に!グッと来たのは違いないんだから!

女の子はこういうセリフ言うと男子に勘違いされるから注意しようね!男の子も女子にこんなこと言われても勘違いしちゃダメだぞ!

さいごに

小学6年生で初めて好きな人ができて、中学生になったら隣の席でした。運命を感じました。

勘違いでした。

では、また今度。

ABOUT ME
おとーと
いろんなブログを試行錯誤しているが、今はラノベレビューに焦点を当てている。
おとーとのラノベレビュー

試し読みやPVなどの公開されている情報と、私の個人的な感想で構成されているので、ネタバレの心配はありません。安心してお読みください。