ラノベレビュー

怪物中毒|ヒトであることを諦めない怪物少年の物語

はじめに

どうも、おとーとです。

今回語る作品は『怪物中毒』。

透明感のあるイラストに、「怪物」「中毒」といった暴力的なワードの組み合わせに、思わず興味を惹かれ購入しました。

今回のレビューは、

  • 書籍概要
  • あらすじ
  • 個人的、主観的な感想
  • この作品の魅力
  • グッときたセリフ紹介

といった内容でお届けします。では、さっそくレビューへ。

書籍概要

タイトル:怪物中毒

発売日:2022年9月9日

著者:三河 ごーすと

<補足情報>代表作は『自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ?』『義妹生活』など。

イラスト:美和野 らぐ

<補足情報>フリーのイラストレーター。twitterフォロワー31万人。画集『水に溺れて夢を見る』発売中。

あらすじ

SNSへの参加が強制された超管理社会。あらゆる行動、言動が監視され、匿名が特権となった世界。

そんな完全監視社会の生き辛さを忘れられる、国が認めたスラム街がある。

その名も、『仮面舞踏街マスカレード』。

吸血鬼の怪物・霞見零士かすみれいじと人狼の少年・頼山月らいざんげつは、町の掃除屋として、仮面舞踏街の治安維持、街路清掃を請け負っている。

そんな彼らが対面するのは轢き逃げケンタウロス、JKバニー、現界した都市伝説。

怪物以上人間未満の男子高校生が、欲望渦巻く街を駆け抜ける。

個人的、主観的な感想

面白かったです。特に、登場人物の強い意志がグッときた!

序盤に作品の世界観や、主人公らの身分である『特殊永続人獣』などの説明がされるんですが。まずここで、この世界のアングラ感と言いますか。ダーティーな感じの雰囲気に呑み込まれます。

その後、轢き逃げケンタウロスや都市伝説と対面するシーンで、己の決意や覚悟を叫ぶんですよ。いやあ、惚れちゃいますよね!零士くんと命ちゃん、推しです。

二巻の発売も今冬に決まってるらしいですし、安心して期待を寄せることができる良作だったと思います。

この作品の魅力

アングラな世界観

完全監視社会で唯一、あらゆる自由が約束された街である仮面舞踏街。主人公たちの主な活動場所であります。

人々は、怪物サプリを飲んで人獣となり、思い思いの恰好で街を行く。風紀は存在せず、好きなことをしても何でも許される。暴力も、酒も、性も、犯罪も、制限は一切なし!

そんなアンダーグラウンドな世界観が好きな人いるんじゃないですか?同士ですね。

怪物同士のバトル!

吸血鬼と人狼の少年が害獣駆除の仕事で対峙する化け物たち。人獣となった人間は、様々な獣の力を一時的に得ることになる。人同士ではありえない、桁外れの力を持つものの対決。

また、主人公は霧を操る術を使うことができます。他にも不思議な能力を持つ化け物がいる。すると始まるのは異能力バトル!

怪物同士の戦い、異能力バトル。私の大好物です!ハラハラドキドキのバトル展開を楽しめます。

キャラクターの我の強さ

登場人物は、ある種のハンデを抱えてるキャラクターが多いです。人ではなく特殊永続人獣という身分である霞見零士と頼山月。エリート陸上選手だったが交通事故で車椅子生活となった賣豆紀命めずきめい。優等生だが校内で怪しい噂が流れている柿葉蛍かきばけい

しかし、彼ら彼女らは現状に甘んじている訳ではなく、願いや強い想いを持ち、それを実現するために行動を起こし、恥じることなく自分の意思を口に出せる。そんな、とても強い人物です。

今作を最後まで読んだら、きっと登場人物のことが好きになっていることでしょう。

グッときたセリフ紹介

おとーとのラノベレビュー、定番のコーナーにしたいと思っている《グッときたセリフ紹介》のコーナー。

紹介させていただくのは賣豆紀命ちゃんのこのセリフ。

あたしの痛みを、勝手に語んな!!悔しさも!!怒りも!!あたしのもんだ!!あたしだけの物語だ!!横から勝手に哀れむな!!同情すんな!!

出典:怪物中毒

いや、かっこいいですねえ!

このセリフがどんなシーンで吐かれたか?知りたい方は、ぜひ『怪物中毒』読んでください。

最後に

『怪物中毒』のレビューさせていただきました。著者の三河ごーすとさんって、他にもいろんな有名作を書いてたんですね。レビューを書く際に調べて初めて知りました。きっとほかの作品も面白いと思うので、時間ができたら読もうと思っています。

では、また今度。

作品関係リンク:

怪物中毒|特設ページ|電撃文庫

三河ごーすと様twitterリンク

美和野らぐ様twitterリンク


ABOUT ME
おとーと
いろんなブログを試行錯誤しているが、今はラノベレビューに焦点を当てている。
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試し読みやPVなどの公開されている情報と、私の個人的な感想で構成されているので、ネタバレの心配はありません。安心してお読みください。